教科書づくり

職業支援の訓練を受ける人のほとんどは、かつて働いていた人がほとんどで、人によっては自分の専門分野ではオーソリティな人も多い。そのような人たちに、ビジネスを基本から教えていくというのは、失礼なことではないかと思う。
現在流通しているビジネス能力向上関連書籍は、ビジネス初心者向けに書かれている。だからこそ、きちんとした学習ガイド書が必要だ。

ビジネスとWeb

3月からの講座は、基礎訓練コース販売営業科だ。

カリキュラムとしては、大きく分けて4科目。

  • Ms-Officeを中心としたITの基礎と応用
  • ビジネス基礎知識としての能力向上
  • Web制作とWebマーケティング
  • 営業・販売の基礎

いくつかの科目では一般に流通している書籍を利用して教科書とすることが出来る。

とくに、Ms-Office関連では基本操作からビジネス文書問題集までそろっている。

しかし、Webにかかわる書籍になると間尺に合わない。

ホームページビルダーやドリームウィーバーの操作マニュアル的なWeb制作の書籍が多く、HTMLとCSS知識習得の書籍はあるのだが学習していくという側面には弱いように感じる。

Webマーケティングの優れた解説書は多い。ところが、読者ターゲットをWeb制作専門家にしていることが多い。
商業的な観点で言うならば、正しいターゲットである。が・・・。
営業とマーケティングと、これらの知識を利用してWebを学ぶ立場から考えると、荷が重い内容となっている。

ビジネスの基礎を一から学び直したい

営業・マーケティングの知識を習得する

Web作成の知識

Webマーケティングに応用する

就職(起業)時に役立てる

このような意図のもと、教科書を一般書籍から探し出すのは至難だ。

どうしても、教科書から作成していくことになる。

教科書づくりで直面する困難なこと
材料を集める

一番の問題は、著作権だ。

現在、Webから文字・写真をコピーするのは簡単だ。

しかし、著作権という壁が大きく立ちはだかる。

人によっては、教科書に使用するのだから許されると言う人もいる。

違うと思う。どのような利用であっても自分以外の人の目に著作物を晒すわけだから、法的な規制以上に利用する立場としてのモラルを守りたいと思う。

文章ならば、Webを参考に自分で組み立てていける。

写真は、そうもいかない。

写真を真似してイラストを作成する、自分で撮影に行く、著作権フリー素材を探すなどの手間と費用をかけることになる。

ページ作成

材料のほうがなんとかなっても、教科書としての体裁を整えることも難しい。

当たり前のことだが、日本語を正しく使い意味が通じることが意外と難しい。

誤字脱字は笑ってごまかすことも可能。

意図が相手に正確に伝えることが難しい。

自分では理解していることが、読む側では理解できない。

読解力の有無ではなく、文章作成側の配慮に問題があるほうが多い。

自分では分かっているから、意識せず省略したり表現があいまいだったりする。

さらに、全体の流れを整理された形で展開できるか、というのも大きな課題だ。

理屈から言えば、Aという流れで行くべきなのだが、受講者習熟度の観点ではBという流れのほうが望ましい、そんなページ構成についての課題がある。

Xを教えるためには、Yの知識が必要で、そのためにはZについて共通認識を持っていなければならない。ではZからやっていくのか?ところがZとXとの関連性が希薄だ、という事象もある。

もろもろ、ハードルを乗り越えての教科書づくり。

でも、いいものが出来るとは限らない。

悩みはつきないものだ。