納豆に大根おろし

考えてみた

納豆を食べるときに大根おろしを入れます。

小さいころ、おじいさんの家に行くと、大根おろしをたっぷり入れた納豆が出てきました。

大根おろしは少し辛くて、「おとな」の味がしました。

 

20年以上も前のことです。

会社勤めをしていた僕は、会社が終わったら上司と一緒にお酒を飲みに行きました。

その上司が、故郷・山形の話をよくしていました。

家が裕福でなかったこと、小学生の頃に納豆売りの手伝いをしていたこと、余った納豆をよく食べていたこと、納豆の思い出話を時々していました。

昭和20年代~30年代の話です。

納豆は少しだけ高価な食品でした。

家族の多い彼の家では、納豆にかさ増しして、家族全員で食べていました。

かさ増しした食材が、大根おろしだったようです。

大根おろし納豆は「貧乏くさい」食べ物だったようです。

そういえば、おじいさんの家もたくさんの人が住んでいました。

一つの納豆を家族全員で食べるために、大根おろしを大量に入れていたのでしょう。

その話を聞いて、ますます大根おろしを入れた納豆に親しみがわいてきました。

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