ランニングの最中、甘い香りがそこかしこから漂ってきます。
甘いけど、他の匂いを寄せ付けない力強さのある香りです。
でも、昭和世代の僕にはトイレの匂いとして感じられます。
香りがトイレではなく、香りの印象がトイレにつながってしまうからです。
昭和のトイレはとても臭いものでした。
昭和のトイレにはベンゾール(パラジクロロベンゼン)を消臭剤として使っていました。
つんッとくるような鋭い匂い。なんか、トイレの匂いを強烈な防虫剤の匂いで隠しているような印象です。
それが、とても甘く爽やかな香りに変わりました。「金木犀」の香りです。
都会的で、清潔で、それはそれは理想的な消臭剤でした。
やがて金木犀の香りに慣れてしまったら、金木犀の香りはトイレの匂いといして刷り込まれてしまいました。
不幸なことに、垣根から香る金木犀の甘い匂いを嗅ぐとトイレの匂いとして認識されてしまいます。
調べてみたら、昔からトイレのそばに金木犀の生け垣を植えて、トイレの防臭として利用していたそうです。
金木犀は決して悪くはないのに・・・
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